「指で温める」液体窒素治療
- 2025年5月22日
人生の中で、ウイルスいぼの治療で液体窒素を当てられた経験のある方も多いものと思います。当院ではスプレータイプのものを用いて治療していますが、その際に凍結直後に医師が指先で温めて解凍している姿を目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
凍結して、温めて、また凍結して、と時短目的に行っていると思われがちですが、治療効果を高めることが最近科学的にも証明されました(Sekiguchi A et al. J Dermatol Sci. 2025 Apr;118(1):9-17)。この論文によると、マウスを用いた実験で、急速解凍が酸化ストレスと好中球活性化のサイクルを促進し、組織破壊を増加させたということでした。実は私はあまり指で温める派ではなかったのですが、今後は積極的に温めて行こうと思いました。